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ホッピーって何?

ホッピーは、ホッピービバレッジ株式会社(旧:コクカ飲料株式会社)が製造している、ビール風味の飲料です。

ホッピーはビール風味ですが、アルコール度数は0.8%のため、法律上はお酒ではありません(でも、スーパーマーケットなどでは購入の際に年齢確認をされることがあります)。

これがホッピーの家庭用モデルの瓶。

そのままホッピーだけを飲むというよりは、焼酎をホッピーで割って飲むことが一般的です。居酒屋などで「ホッピー」と言えば通常、焼酎をホッピーで割ったお酒のことを指します。

ホッピーは1948年に誕生しました。一時期は販売不振に悩んだこともあるようですが、2000年以降、にわかにホッピーの人気が高まってきています。

ホッピーの良いところ

ホッピーの良さは次の3点。

  1. おいしい
  2. 健康にやさしい
  3. 財布にやさしい

これらの良さについてそれぞれ詳しくみてみましょう。


1. おいしい

おいしいと思うかどうかは、人の味覚次第。また、ホッピーは飲み方によって様々な味わいになります。誰がいつ飲んでも絶対においしい!などとは言いませんが、私は毎日ホッピーを飲んでいます。もちろんビールもおいしく飲みますが、「ホッピーのほうがおいしいな〜」と思ってしまいます。

具体的なおいしさについては、他のページで紹介していきたいと思います。


2. 健康にやさしい

ホッピーには痛風の原因の一つとされるプリン体が含まれていません。つまり、プリン体ゼロ。そして(ビールなどに比べて)低糖質・低カロリー。これはホッピーそのものだけの話ではなく、なんと、焼酎をホッピーで割って飲んだ場合も同じ。ホッピーなら、健康に気を使いながらお酒が飲めちゃうわけです!


3. 財布にやさしい

ホッピーは1本330ml入りで市販価格は100円〜120円。安いスーパーマーケットなどでは98円なんていう所も。ホッピーで割るための焼酎のコストは、ほとんど無視できる金額。350mlの缶ビール相当のホッピーは、120円程度で飲めちゃうわけです。

ホッピーの飲み方

ホッピーは、そのまま飲むこともできます。ノンアルコールビールのような味わいです(微量とはいえアルコールが含まれていますので、運転前には飲まないようにしましょう)。しかし、なんといっても焼酎をホッピーで割って飲むのが一般的。居酒屋などで「ホッピー」と言えばこのスタイルで提供されます。


焼酎の種類

ホッピーに使用する焼酎は、所謂「甲類」の焼酎です。甲類とは、蒸留を何度も繰り返してアルコールの純度を高くした焼酎のこと。味の個性が少ない焼酎です。アサヒビールの「大五郎」、メルシャンの「ホワイトパック」、サントリーの「樹氷」、宝酒造の「純」などが有名です。ちなみに居酒屋などで人気の焼酎は蒸留を一度しか行わない乙類のもの。焼酎ブームの代表格である芋焼酎のように、原材料の特性が味によく表れた焼酎です。

「焼酎をホッピーで『割る』」と言いましたが、表現としては実は間違っていて、正確には「ホッピーに無いアルコール分を加えるために焼酎を入れる」のです。通常、水割り・お湯割り・ソーダ割りなどという場合、焼酎が「主」で割り材が「従」の関係です。しかし、ホッピーの場合は、ホッピーが「主」で焼酎が「従」です。このためホッピーに加える焼酎自体にはクセがないほうが良く、甲類の焼酎が用いられるということになります。

甲類の焼酎は、大きなペットボトルや紙パックなどに入って2リットルや4リットルなどといった量で売られています。甲類の焼酎は安価に大量生産が可能なのです。甲類の焼酎と組み合わせるホッピーは財布にも優しいのですね。

なお、販売されている甲類の焼酎はアルコール度数が20度のものか25度のものが一般的です。ホッピー向けには25度のものが良いとする派が多いようですが、このあたりは好みでしょうね。

また、クセが少ない甲類焼酎ではあるものの、銘柄を気にするホッピーファンもいる模様。中でも最も支持されている(と思われる)のが宮崎本店の「キンミヤ焼酎」です。実際の味の寸評は別のページで行いたいと思います。

これが『正統』キンミヤ焼酎


基本の割り方

最も基本的な割り方(ホッピービバレッジも推奨している割り方)は以下の通り。

  • ホッピーを冷やす。焼酎を冷やす。グラスを冷やす。通称「3冷」
  • 焼酎とホッピーの割合は1:5。
  • 先に焼酎をグラスに注ぎ、次いでホッピーを勢い良く(焼酎と混ざるように)注ぎ、泡を立てる。
  • あえてマドラーなどでかきまぜる必要はない。

とまあ、これだけです。ウンチクを語るほどもないシンプルさ。

グラスを冷凍庫でキンキンに冷やす人もいるようですが、個人的にはビールでも何でもキンキンのものは好きではありませんので、私はグラスは冷やしません。

焼酎とホッピーの割合についても、何がなんでも1:5にこだわる必要はなく、自分のお酒の進み具合と相談して決めたら良いのではないでしょうか。私の場合は愛用のグラスが300mlくらいしか入らない(ホッピーは1瓶330ml)ため、まずホッピーを若干残して1:5くらいで作り、最初の一口を飲んだあとに残りのホッピーを継ぎ足す、ということをしていますので、最終的には1:6くらいになっているはずです。


居酒屋での割り方

居酒屋などで提供されるホッピーは次のような割り方をします。これは間違った割り方だと言う人もいるようです。しかし、ホッピーを愛する人たちの大半は居酒屋でホッピーを飲むのでしょうから、この飲み方が間違っているのだとすると、ホッピー人気とは一体なんなんだという気もします。確かに上で紹介した基本的な割り方と比べると全くの別の飲み物になってしまい、味もやや落ちると感じますが、私は居酒屋の割り方も嫌いではありませんよ。

  • ホッピーも焼酎もグラスも冷えていない。
  • グラスに氷を入れる。
  • 焼酎とホッピーを、めいめい好きな配分で入れる。
  • マドラーで混ぜる。

要するに、チューハイのようなスタイルで飲むわけです。こうすると泡が立たず、見た目はもうビールのようなものではなく、ハイボールに近くなります。次第に氷が溶け出して水になりますので、味もやっぱり水っぽくなっていきます。これは「居酒屋ホッピー」ともいうべき別の飲み物です。

「居酒屋ホッピー」の場合、飲んでいくにつれ、焼酎またはホッピーを足して調整します。この場合の焼酎を「ナカ」、ホッピーを「ソト」と呼びます。焼酎が足りなくなったらお店の人に「ナカちょうだい」、ホッピーが足りなくなったら「ソトちょうだい」と頼みます。

今ホッピーが再び脚光を浴びている理由は、こういう飲み方も含めた昭和的な雰囲気に対する郷愁にあると思うんですよね。昔、赤ちょうちんでホッピーを飲んでがむしゃらに働いてきたオジサンにとっては、ホッピーと言えばこの「居酒屋ホッピー」です。上に書いた「基本的な割り方」が正統であり、「居酒屋ホッピー」が異端だとでも言うような物言いには疑問を感じます。

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